牛しゃぶ

 

卒論を図書館でしていたら同じゼミの仲良しの男と遭遇し、そのまま腹減ったとかいいながら卒論を2人で放棄してご飯を食べに行った。

 

最初は「鍋。鍋が食べたい」と言っていたけど気がついたらしゃぶ葉へ。

ファミリーしかいないしゃぶ葉で、2人で黙々と野菜とお肉を次から次へと鍋に投入する。

そして一通りお腹が落ち着いたところでワッフル(自分で焼ける)をいかにインスタ映えさせるかを競い始める。

二枚焼いて1つを半分に切ってからアイスを乗せ、チョコレートと粉砂糖を掛けお皿をデコレーションし、仕上げにミントがなかったからしゃぶしゃぶの野菜コーナーにある葉で代用する。

民度が低くてゴメンと思ったけど2人でめちゃめちゃ爆笑していた。そうしてお金取れるレベルのワッフルパンケーキが完成する。

 

出来上がったパンケーキをもぐもぐしながら、

「こんなの許されるの学生のうちだけですよ」と向こうが言った。私は「学生でもこの年齢だとギリギリだと思う」と返したけど内心では同意していた。

もうこんな、くだらない事をふざけ通すのがだんだん出来なくなるのかな〜と思って少しだけ悲しくなった。

 

 

私は5年日記をつけているので、後から日記を振り返って見たら去年は麻布の野田岩うな重食べてた。

でもその時よりなんか、楽しいな。お金と料理の美味しさは比例するかもしれないけど楽しさは比例しないかもしれないな。という実感と学びを得た。キラキラ女子にはなれなかった。

 

 

「明日こそ、卒論、やるぞ〜」「朝はやく起きて、やるぞー」「それ完全にフラグじゃん」

とかいいながら駅で別れた。

 

帰り道ラインを開いたら彼氏と美大生の人からラインが来ていてa −と思った。

振っておいて次の次の日くらいには泣くほど笑いながらしゃぶしゃぶしててごめんなさい、と自分で自分に少し呆れた。

日記に書き記しておかないと記憶が上書きされて引き継がれていないんじゃないかとたまに感じる,